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「洋銀製フルートって音はどうなの?」へ
バネ圧を緩めるとなぜ鳴りにくくなるの?
・人はバネ圧に応じた力で押さえます。強いバネ圧には強く、弱いバネ圧には軽く。(その逆はできません)
・それで、ソフトタッチにして軽く押さえたときに、きちっと塞がらない部分があるとき鳴りにくくなるのです。特にタンポが湿気で膨らんでくるとき、そうなりがちです。
バネ圧を緩めて、鳴らない時に強く押さえるのは実際的ですか?
・それは丁度、階段を登っていた人が、足に力をいれて降ろしたら...階段がなかった!zzxxx ガク...という感覚を味わうようなものです。しかも、その同じ感覚は2度、3度と続けて味わうことはできませんね。ですから、ソフトタッチにして鳴らないとき強く押さえて対処しようとするのは実際的ではありません。
ソフトなバネ圧に対して強く、強いバネ圧をソフトに押さえ続けることはできますか?
・いいえ。バネ圧より弱い力で押さえるならキイは動きません。
・逆に、弱いバネ圧に対して、「不自然に」強く押さえ続けることはかなりの努力がいります。
・もし不自然に強く押さえ続けることができるとしたら、それは強く押さえようと心に決めているときだけです。調整状態に信頼を置けなくなるとドタバタ歩きが始まります。
常に強く押さえようとすると、疲れるだけでなく、タンポがすぐに破れてしまいます。
微調整なしでバネ圧を弱くするとかすれた音が出るのはなぜ?






人はバネ圧に応じた押さえ方を学びます。脳がソフトに押えるように指令するのです。ですからきちっと調整されていない楽器をソフトに押えるとき、音穴がきちっと閉じない時、かすれた音(ノイズ)が出るのです。
・一度かすれた音ができると、脳は強い力で押えるように指令を出します。この結果、弱いバネ圧に対して無理に強く押えるので、キイの上でドタバタ歩きが始まり、そこからスキンの破れ、管体の揺れ、音の同質性の欠如という悪い実が産み出されます。
バネ圧の強弱はどうすれば分かるの?



・バーンと鳴り響くシンバルは振動が大きければ大きいほど豊かに響きます。しかし、手で押さえるにつれ響きは弱められ消えていきます。
・同様に、バネ圧の強いフルートは管を押さえる力により、本来の響きが弱められます。
・一方、ソフトタッチのフルートは、押さえた瞬間の音が全然ちがいます。その後の響きですが、管を押さえる力が弱い分だけ良く響きます。
・このことから、指に音色を感じるフルートはバネ圧がソフトであり、音色を感じないフルートは往々にしてバネ圧は強いと言えるのです。
ソフトなバネ圧でも調整状態が悪い楽器は指で音色を感じることはできません。
参照
完全調整の場合、ソフトタッチとハードタッチでは、どちらが豊かに響きますか?
・上記の点からして、ソフトタッチフルートはハードタッチフルートより豊かに響くということができます。
・C管にくらべてH管の響きが穏やかなのも管体の重さが響きを弱めていると言えるでしょう。
・ですから、バネ圧の強いフルートは吹く息のパワーが求められるので女性にはきついですね。
フルート修理を依頼するとき、ソフトタッチをぜひ選んでください。
参照
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どのようにしてバネ圧の強弱を調整しているのですか?
デジタル秤を用いたり、微妙な差異を感知できる薬指で調整します。