磨耗しやすいのはどちら、洋銀それとも銀?

一般に洋銀(ニッケルクロムメッキ)の方が磨耗しやすいと思っている方が多いようです。しかし、実際はその逆です。

研磨剤で磨いてみるとすぐ分かります。
洋銀は硬いため研磨するのが難しく、なかなか進みません。
一方、銀は柔らかいため研磨するのが容易です。銀のフルートはうっかりするとバフで磨きすぎてトーンホールがダレてしまうことがよくあります。

では、なぜ銀の方が磨耗しにくいと思われているのでしょうか。

は、キイパイプが磨耗してポストとの間にガタが生じた場合、圧延(圧縮して引き伸ばすこと)により元の長さに戻せます。これは銀素材のメリットです。

一方、洋銀は硬いので圧延が困難です。

ですから、洋銀のキイパイプに生じたガタを見て、洋銀は磨耗しやすいと勘違いされてしまうのです。銀が圧延再生されているのを知らずに。

以上のことから、定期的な注油を怠らなければ洋銀製も一生ものとなりうることがおわかりでしょう。

ただ、長い間、フルート修理(タンポ交換など)を怠るとどんな素材のフルートでも音圧が下がってきますので、5〜8年に一度は全タンポ交換することをお勧めいたします。当方が特許申請中のタンポはもっと長期間持ちますが、定期的なバランス調整は欠かさないようにしましょう。